7月2日:アンコール・ワット
アンコール・ワットが! ついにやってきた、アンコール・ワット! 今日はアンコール・ワットから朝日を拝むために、5時起き予定の5:30出発である。しかし、しかし、しかーし! Mr.A&Mr.Nがなかなか起きてこない。恐れていたことが起きてしまった、2人とも朝起きてくるのかどうか心配であったのだが・・・。Mr.Nに至っては、5:15に起床したというのにシャワーを浴びて下着の洗濯までする始末。勘弁してくれ~!

そんな訳で、僕らが朝日を迎えたのは、アンコール・ワット手前のチケット売場である。なんてこった・・・。すっかり辺りも明るくなって、のこのこアンコール・ワットへと行くと、結構いました、観光客が。やはり、アンコール・ワットへ来たのならば、朝日と夕日はお決まりなのでしょう。

やっぱり見たいですよねぇ、よく絵はがきなんかで写っている朝日、夕日のアンコール・ワットを。今回の旅行って、朝日や夕日をバックに写真を撮ることが多かったんで、どうも写真が暗くなりがちになってしまいました。




アンコール・ワット!

 

右側の写真は、デバターと呼ばれる女性のレリーフ。一人ずつ実在の女官のモデルがいたらしい、だから皆違う顔をしているのです。カンボジアの遺跡では、このデバターをあちこちで見ることができる。

ここまで来るのに階段を上ってくるのだが、地上にいたときのような暑さはなく、心地よい風が吹き抜けている。まるで別世界といった感じ。ここで僕らは、早起きをした眠さと心地よい風に誘われるがごとく、しばしのお休みをするのであった。

ちなみに、ここの階段はとても急なので、登ると言うよりもよじ登ると言った感じ。昔の僧は、年寄りになって足腰が弱ってもこの階段を上らされたのかな?とりあえず、階段を登るときは良いのだが、降りるときが結構大変。1度地元の人が階段を下りるところを見たが、その降りる早さにビックリしてしまった。きっと彼は、我々ギャラリーがいるので、いつもより早く階段を下りたことでしょう(多分)。


アンコール・ワット! 



階段はこんなに急。つぶれてしまったが、階段にMr.AとMr.Nがいる。
 
大蛇を綱にした引き合い采配を振るヴィシュヌ神第一回廊の東面南側には、乳海攪拌(にゅうかいかくはん)のレリーフがある。

乳海攪拌とはヒンドゥー教の天地創世神話のこと。ヴィシュヌ神の采配のもと、88人の神々と92人の阿修羅(神に対する悪神)が大蛇を綱にして引き合い、海中を掻き回す。

攪拌は1000年続き、乳状となった海からは、天女アプサラやヴィシュヌ神の妻ラクシュミーが誕生し、最後に不死の妙薬である「アムリタ(甘露)」が得られた。これ以降、アムリタを巡った争いが神々と阿修羅との間に続くという話。

 
見事なレリーフ写真左は、途中にあった壁のレリーフ。とても石に彫られたレリーフとは思えないほど、見事な作りです。うーん、いい仕事しているなぁ。

アンコール・ワットとは「寺院(によって作られた)町」という意味している。クメール王スールヤバルマン二世が、1113年、王に即位すると直ちに建設され、約30年以上かけて完成されたという。アンコール・ワットは、ヒンドゥー教の宇宙観をこの世に具現したものである。中央の祠堂は世界の中心山で、神々が住むメール山(須弥山)を象徴し、周囲の回廊などは雄大なヒマラヤ連峰を、環濠は無限の大洋を意味している。当初ヒンドゥー教の寺院として建設されたアンコール・ワットは、後に仏教寺院に衣替えしている。

アンコール・ワットご対面の感動に酔いしれつつ、次なる目的地アンコール・トムへ。

 
向こうに南大門アンコール・ワットからアンコール・トムへは1~2Kmの距離。途中、南大門を通って中へと入っていく。南大門は高さ約23メートルもあり、門の上は四面に観世音菩薩の顔が彫り込まれている。顔の大きさは、3mもあるらしい。この南大門が圧倒的な迫力と存在感で僕らを、アンコール・トムへと導いてくれる。

アンコール・トムとは「大きな町」を意味している。一辺3キロにも及ぶ城壁に囲まれた大きな都城であり、アンコール・ワットより格段に大きい。12世紀末、ジャヤバルマン七世によって建てられた仏教寺院である。アンコール・トムの中心にはバイヨンと呼ばれる寺院があり、アンコール・ワット同様メール山を象徴化しいている。このアンコール・トムのバイヨンは穏やかな微笑みをたたえた観世音菩薩のモチーフで有名な寺院である。

これが南大門
南大門!

バイヨンバイヨンの中心地へと行くと、四面に巨大な観世音菩薩の顔が彫り込まれた塔が林立している。中央の祠堂の高さは45メートル、「バイヨンの微笑み」と呼ばれる観世音菩薩の顔は全部で180余りもあるそうだ。

四面に観世音菩薩の顔が彫り込まれているのは、世界に向かって観世音菩薩の慈愛が届くようにという考えからであるらしい。しかし、このバイヨンに来るとアンコール・ワットとはまた違った趣があり、微笑むたくさんの観世音菩薩の顔に囲まれると、何だか不思議な感覚が沸き起こってくる。

このバイヨンは、クメール伝統の中ではきわめて異質のものであるらしい。アジアの建築の中でも、珍しい高密度の立体構成の建築空間を持っているとのこと。この何とも不思議な立体空間の中に立ち、たくさんの観世音菩薩の顔を前にして不思議な感覚が沸き起こってくるのであろう。



 
マッサージ屋で、再び南大門を通ってシェムリアップまで帰ります。どうやら、Mr.AとMr.Nはカンボジア式のマッサージを体験したいらしい。ここでは、1時間$3でマッサージをしてくれる。

左の写真は、アンコール・ワットからシェムリアップまでの途中の道でバイタクから撮ったもの。大きな木々が林立する道をバイタクで走り抜けるのは、なかなかの爽快。こんな木々の中、フランス人博物学者アンリ・ムオによってアンコール・ワットは再発見されたのです。まさに、密林の中にたたずむアンコール・ワットといった感じ。

ちなみに私はマッサージを受けなかったのだが、2人に言わせるとツボが分かっていないらしく、期待はずれのマッサージであったらしい。やはり、タイ古式マッサージにはかなわないのか。


マーケットの近く 2人がマッサージを受ける間、一人散歩をすることにした。考えてみると、シェムリアップ空港を降り立ったときから、ずっとバイタクによる移動だったので、自分が何処にいるのかよく分からない。プラプラ歩くことで、何とかオールド・マーケットへとたどり着くことができた。既に日は落ちかけて、マーケットは薄暗くなっていた。右の写真は、マーケットからの脇道を撮影したもの。

で、思い出したのが、カンボジアのフルーツ 。そういえば、お昼にフルーツ(ミックス)ジュースを飲んだきりである。その辺にある露店を覗くと、何だかフルーツが並べられている。うーん、数が少ないなぁ、こんなんでジュースが作れるのだろうか?全く英語の通じないお店の人と話すことしばし、ようやくライチとパイナップルで何かを作ってもらうことに。で、出てきたのがかき氷(2000リエル)。しかも、卵を入れるかどうか聞いてきた。カンボジアって、かき氷に卵を入れるのか?とりあえず、卵は入れてもらったが、「食って良いのか?、かき氷!」

■$1≒3500~4000リエル(多分これくらい)

 
卵入りのかき氷 意を決して食ってみたが、これがなかなか美味かった。お腹の方も大丈夫であった。3人ともお腹を壊すことなく旅行を終えることができたし、カンボジアって結構衛生的であるらしい。そういえば、私このマーケットからホテルへの帰り道に見てしまいました。原付の後ろにくくりつけられた豚が走り去るのを。誰かのホームページで、その写真が掲載されていたの見たのだ。

ブヒーという鳴き声は聞こえなかったけど、実際に見るとその光景は更に滑稽である。更に余談であるが、原付の後ろに乗りながら、子供に授乳をするという母親も見かけた。どうも、カンボジア人にとって、原付というのは生活範囲の一部であるらしい。ちなみにこちらが豚の運搬写真 。無理言ってこちらにリンクを貼らせてもらっちゃいました。