見学のススメ JFEスチール東日本製鉄所(千葉地区)


蘇我駅へとやったきた。



駅前ロータリーはジェフユナイテッドのマスコットキャラクターが(キャラクターだよね?)。



駅から西へとテクテク。大通りの歩道橋を渡る。



歩道橋から見えるは、本日の目的地JFEスチール東日本製鉄所。思えば、あれや(たたら操業 )これや(鉄138億年の宇宙誌 )と色々鉄に関する見学をしてきたものだと。



心なしか、歩道橋の鉄骨も立派だぞぉ~。



最初の交差点を右手へと(分かり易い道に分かり易く看板もあり)。



右手の研究所は通り過ぎて。



見学センターへと。思えば製鉄所見学をしたいがために、その条件である「株主」というものを見付けて、ブルジョワB君に株主になることお願いしてみたり。そんな理由で株主なんぞにはなってくれることもなく。僕は自分の力で無料見学会に申し込んでやって来ましたよ。朝はいつもより1時間も早く起床です(眠い・・・)。



見学センターの館内こんなところ。



こちらJFEの敷地模型。東京ドームの164倍の広さ!



受付時にもらったパンフレットや定規に、黒いダイヤモンドも!



さて、そろそろ始まるぞっ!



気さくな女性担当者の方がおでましです。



簡単な説明とJFEのPV的なものを上映。興味深く見入ってしまった。



見学する工場内は騒音があるとのことで、各自にトランシーバーが配布される(雪山BC用にこれ欲しい!)。工場内は、かなりの騒音なのでトランシーバー解説がとても役立った!



バスに乗って西工場エリア内へと。



残念なことに、門を通過すると、そこからは撮影禁止区域(Oh No~!)



■■■絵心ある訳でもなく、仕方ないのでパンフレットの図面をパチリ■■■



溶鉱炉にて「製鉄」工程!1200度の熱風と酸素で鉄鉱石をとかす!HPよりその説明↓


溶鉱炉に与えられた使命は,安定した品質の「銑鉄」を供給しつづけることです。溶鉱炉はその構造上,一旦操業を開始したら,その寿命をまっとうするまで止めることはできません。

10年以上も安定して稼動しつづける溶鉱炉は,まさに最先端技術の結晶です。世界の溶鉱炉の平均寿命は12年程度といわれる中,千葉地区の第6溶鉱炉は1977年の火入れから一度も休止せず,1993年に長寿世界一(当時)になりました。そして,1997年6月 連続稼動20年を記録。1998年には,さらに20年以上操業させることをめざして,改修工事を実施しました。



「製鋼」工程。炭素などの不純物を燃やして強い鋼を生成。


固くてもろい「銑鉄」を,強くしなやかな「鋼(はがね)」に変身させます。
銑鉄は炭素分を3~5%も含んでいて,まだ固くてもろいものです。銑鉄をスクラップなどといっしょに転炉に入れ,酸素を吹き込んで炭素などの不純物を燃やすと,強い鋼が誕生します。



「連続鍛造」工程。こいつが20tサイズで切り出されてベルトコンベアに載せられるのだが、鉄バーが出てきた瞬間、むわっと温度上昇。工場内の温度は外気温+10度とのこと。この季節に見学来て良かったよ(暑い季節に来たら汗だらだらものだね)。


転炉でつくられた溶けた状態の鋼を冷やして厚い板状に固めます。
鋼の“湯”を連続的に鋳型に入れて冷やします。ここでJFEスチール(株)では,世界で初めて遠心分離の原理で介在物を除去し,高純度なステンレス鋼をつくることに成功しました。冷えて固まった鋼は,鋳型の底からゆっくり引き出されてきて,長い帯になります。それを切断すると,ヨーカンのような形の半製品「スラブ」になります。



「熱間圧延」工程。厚さ20cm以上の鉄バーが5分でぺらっぺらの1cm以下の物に加工されてしまうのだ。これこれこれ!昔テレビで、その鉄バーを圧する力具合を試行錯誤、苦労して力加減を導き出している物語があったのだ。重さ20tもの鉄バーがゴゴゴゴゴッーと行ったり来たりするさまは、まるでジェットコースタが走り抜けているかのよう。こちらは、加えて熱さをガンガン放出しながらの滑走なのだ。冷却用の水がシュワシュワはじかれて水蒸気となっていく。この距離にして、この迫力!この迫力ある様を写真で撮りたい(ウズウズ)。


厚みが20cm以上もあるスラブを加熱し,圧延機にかけて伸ばし,厚みがわずか0.8mmから25mmまでの鋼鈑をつくります。ここでは,千葉地区で実現した世界初のイノベーション「エンドレス・ホットストリップ圧延技術」が活躍しています。



「冷間圧延」工程。「冷」と言いつつ、その熱さは600度!遠くにある20tのロール状鋼板が、その大きさ熱さと存在感むんむん。


高品質・高機能の薄板は,JFEスチール(株)東日本製鉄所(千葉地区)が得意にしている製品です。

熱間圧延工場で生まれた薄板を,最も薄いものは厚さ0.1mmにまで薄く美しく仕上げます。「冷間」というのは,特に熱を加えないという意味です。さらに,連続焼鈍炉で“焼きなまし”し,強靭で加工性に富んだ美しい鋼鈑をつくります。

溶接機でつながれたコイルを,連続的に強力なパワーの冷間圧延機(コールド・ストリップ・ミル)でぐんぐん伸ばしていくと,自動車・家電製品・ジュースの缶などに使われる,厚さ1mm以下の薄板が誕生します。
千葉地区のNo.2冷間圧延機(2TCM)は,最高圧延速度毎分2,800m,仕上げ板厚平均0.24(最小0.14)mm,そして圧延長さが月間6.5万kmと世界最高水準の性能を誇っています。



「表面処理」工程。


できあがった薄板をサビから守るために,亜鉛や錫やクロムをメッキします。薄板の表面にメッキして,大敵のサビから鉄を守ります。

鉄の優れた特性を様々な環境で最大限に利用するために,用途に応じた表面処理を施すのがメッキ工程です。
メッキ方法から「電気メッキ」と「溶融メッキ」に,メッキ金属から「亜鉛メッキ」と「錫メッキ」(ブリキ)および「ティンフリースチール(クロムメッキ)」に分けられます。一部は,さらに樹脂などの被覆を施して製品となり出荷されます。

自動車や建材,飲料缶や缶詰のスチール缶として利用されています。亜鉛メッキ鋼板は,自動車のボディや各種の建材,機械品に加工されて,毎日の暮らしを支えています。ブリキとティンフリースチールは,飲料缶や食缶の材料として広く使用され,近年はその優れたリサイクル性と安全性が改めて高く評価されています。

また,鋼板の厚みは薄ければ薄いほど資源の節約と軽量化に役立ちますが,千葉地区では0.06mmという紙より薄いメッキ用原板も製造しています。



「ステンレス冷間圧延」工程。


熱間圧延で生まれた薄板を,さらに薄く・美しく磨き上げます。

ステンレス冷間圧延機は,世界初の5フィート幅12段クラスター式のリバース圧延機です。ロールと鋼鈑の冷却能力の強化によって,毎分800mという高速圧延を実現。また,高精度の自動板厚制御方法を採用することで,優れた板厚精度を誇ります。



こうして色々な製品へと~。


温め続けてきた製鉄所の見学。目の前にした重さ20t、熱さ(確か)1000度超の鉄バーがローラーで転がされて滑走する様は圧巻!うずうず、うずうず、その存在感抜群の鉄バーが走り抜ける様を写真撮影できないのが非常に残念だ。聞くところによると昔は自由に撮影できたのだが、海外から来る見学者がスーパー望遠レンズで撮影しまくりなことが続き、撮影禁止にしたのだとか。くそぉ~、海外からの見学者って・・・。

ちなみに見所は工場内だけでなく、工場外にもある。敷地内を走る貨車は銑鉄を運んでいて、銑鉄を入れる容器は弾丸の様な形をしていた。時に、その容器から沸騰する銑鉄がはじけ飛ぶというのだから凄まじい(踏切待ちの車は、それを見越して5m超の距離を取らねばならない)。色々なものが重厚にして長大にして格好良い!思わず進水式@岡山 での興奮を思い出したよ(あれも良かったなぁ~とうっとり)。とりあえず、その迫力ある鉄バーは一見の価値あり!来て観て良かった、製鉄所見学!お勧め!