百段階段は、高低差16メートルの傾斜地に雛壇状に建つ平屋1棟、二階建3棟を、まっすぐな99段の屋内階段でつないだ特異な建物で、名の由来となっています。室内の装飾から部屋に名前がついており、壁や天井を描いた画家の名をつけた部屋や、床柱の木彫から名をつけた部屋など7部屋があります。目黒雅叙園は、昭和6年に本格的な北京料理と日本料理の店として開業しました。限られた人だけの場であった料亭を庶民が気軽に楽しめる場にし、建物を螺鈿細工(らでんざいく)、金銀漆箔(きんぎんうるしはく)、日本画などできらびやかに飾り立てました。 目黒川改修工事、目黒雅叙園再開発計画により昭和63年(1988年)に大半の建物は解体されましたが、百段階段はそのままの姿で保存されました。 |