鑑賞のススメ 百段雛まつり@雅叙園




怒涛の見学企画、今回は桃の節句なる雛祭りの人形鑑賞だ(個人的には百段階段に興味あり)。


チケット購入で、いざ!


豪華な螺鈿装飾によるエレベーターで上に移動。

そこで靴を脱いで百段階段と7つの間に飾られた数々の人形を鑑賞。写真撮影できないのが残念!
日本一の大きさという(70cm位だっけかな)雛人形から、マッチ箱に収納される雛人形まで沢山の人形が展示。
人形保護のためか、肌寒いくらいの館内であった。人形は着ている服の生地が傷んでいるところから年代を感じる。

百段階段と7つの部屋はなかなかに見応えがあった。元々、日本式料亭として営業を開始して、豪華絢爛の家屋は
当時の名だたる棟梁や芸術家を集めて建てられた。不景気な時にあっても、この雅叙園に来れば仕事にありつけるとまで言われたという。
が、その豪華絢爛ぶりがメリハリを欠いていて、どうかという印象も否めない。まぁ、飾りつけに猪突猛進、こんなんもありかなと。

立体的に彫りこまれた浮彫の壁や太い檜(300年もの?)の床柱に施された装飾は繊細にして迫力ある大きさのものであった。
この大きさで彫りこまれた人物なんか、薄暗い部屋の中で観たら本当の人間かと勘違いしてしまうのでは。一人寝するには恐怖すら感じるだろう。
今でこそ国の登録有形文化財に指定されているが、その価値を知ることもなく大工の休憩所や事務所として使われていたために、かなりの傷みが生じている。

百段階段は、高低差16メートルの傾斜地に雛壇状に建つ平屋1棟、二階建3棟を、まっすぐな99段の屋内階段でつないだ特異な建物で、名の由来となっています。室内の装飾から部屋に名前がついており、壁や天井を描いた画家の名をつけた部屋や、床柱の木彫から名をつけた部屋など7部屋があります。目黒雅叙園は、昭和6年に本格的な北京料理と日本料理の店として開業しました。限られた人だけの場であった料亭を庶民が気軽に楽しめる場にし、建物を螺鈿細工(らでんざいく)、金銀漆箔(きんぎんうるしはく)、日本画などできらびやかに飾り立てました。
目黒川改修工事、目黒雅叙園再開発計画により昭和63年(1988年)に大半の建物は解体されましたが、百段階段はそのままの姿で保存されました。




鑑賞の後は竜宮城のような所を通って。


これまた立派なトイレに立ち寄り。男子トイレの各個室に手洗い所もあり。

あまり期待していなかったけど、結構良かった百段階段にひな人形。
知識があればもっと楽しむことができると思うんだけど、突発企画にして無知のために「すげぇな」程度で退出することに。
ちょいと気になっていた雅叙園の百段階段、見学できて何よりであった。



おまけ:ついでながら両国の臨時ホームへの階段口にお披露目されている雛人形。


臨時ホームへの通路より赤絨毯がっ。


明るい日の元、雛人形が飾られる。ちょいと寒そうな人形たち。


これって、何段のひな人形になるのかな…。配置は関東風にのっとって向かって左殿様スタイル。
元々の日本古来では向かって右側が格式高く、京都では右殿様スタイルだが、大正天皇が洋式にのっとって
左に位置した時より関東では左殿様スタイルが定着したそうだ。雅叙園のものは、右殿様スタイルだったな。