「審査評」に笑ってしまった。 ~やがて妙な違和感が押し寄せてきた。こどもの頃から見慣れた霊柩車がこれほど安っぽいことに、脳味噌がついていけない。霊柩車は、重く、堅く、冷たい。脳内に保存されたこのイメージはすぐには上書きできないらしい。記憶とのズレが解消できない。家の毛布をまとうことで死体を運ぶクルマが故人を偲ばせる”あたたかい寝台車”になると作者は言うが、ズレはそこを通り過ぎて、もっと先まで行く。ここにあるフレンドリーな安っぽさは不気味だ。 |
この作品は最初のアイデアが出た時に、ほぼ完成図に近いものを頭の中でイメージできていました。それから完成まで5年かかっていますが、実製作期間は5ヶ月といったところです。理由は単純で、ただただ描くのが面倒臭く、途中何度も匙を投げていたためです。しかしその間に最初に描こうとしていたものは曖昧な記憶となり、5年の時代の流れの影響も少しはあり、当初の構想とは少々違うものになった様に思います。 |