鑑賞のススメ 千年の甍 -古代瓦を葺く-@Gallery A4



来た~!再び竹中工務店はGallery A4へと。瓦に鬼瓦もあって、非常に興味深い展示会やってくれましたよ!



実は先日来てみたら、祝日で閉館していたので、改めてやって来た次第(本日、会期の締め切り間近でやって来た)。



建物入って、いきなり巨大な鯱ですよ。今回の展示も気合入ってますね!姫路城大天守の鯱だってさ!カタログを見ると↓とあったよ。ロビーにあるのは四朗?


鯱は頭が虎、体が魚という想像上の動物で、日除けの願いを込め、城郭建築の棟飾りとして多く用いられた。展示品は姫路城大天守の平成大修理(2009年10月~2015年3月)の際に製作されたもの。巨大すぎて窯の中に収まらず、胴部分は上下に二分割、ヒレも個別にし、ガス窯で焼き上げた。全部で4期作られ、展示しているものはその一つ。製作を指導した瓦大工・山本清一氏は愛情こめて4期それぞれに名前を付けている。
・名前:播州一郎、次郎、三郎、四朗
 ※播州一郎、次郎は大天守の大棟に据えられ、三郎は姫路城に寄付、写真は四朗である。




こちらが会場(ドキドキ)。



入ってすぐに、実物の瓦積み。現代と奈良時代を左右で分けてましたよ。こちらは奈良時代のモノで、瓦の間には土を入れていたんだね。



こちらは現代のモノ。釘や銅線で瓦を固定。



そんな説明書きがありましたわ~。のっけから、なるほどでした。



こちらは鬼瓦の展示!



と、その前に軒瓦をチェック。法隆寺若草伽藍の軒瓦ですわ。



こちらは、薬師寺西塔裳階(もこし)の軒瓦。ふむふむ。



で、最後が唐招提寺金堂の軒瓦。8世紀末の奈良時代様式ですか。



唐招提寺金堂の鴟尾(しび)!実物大ですよ、でかいわ~!この後の製作動画展示にて、製作過程の困難が余すところなく放映されていた!パネルもあって解説も興味深い!そして、鴟尾解説に「身長」と「体重」と表現しますか(笑)。

大きな鴟尾は年度の重さで垂れ下らないよう成型するのが一苦労、また、時間との戦いで、時間により乾燥が進むため、ひび割れが入らないよう均等に乾燥させる必要があるという。最後の焼き上げもまた一苦労と、完成までに一時も気が抜けない一品だという。


唐招提寺金堂の平成大修理(1998年~2009年)の際に製作された。鴟尾とは大棟の両端に据え付けられた装飾瓦で、雨水が屋根に入るのを防ぐ。奈良時代の資料には貴族たちが履いた靴を立てた形に似ていたことから、「沓形」と記されている。唐招提寺金堂の鴟尾は西が奈良時代、東が鎌倉時代のもので、痛みが著しかったため両方とも大棟から降ろされた。新しく据えられた鴟尾は、奈良時代の形を手本にし、平成の職人の知恵と技を結集して製作された渾身の作である。
・身長(高さ) 119cm
・体重(重さ) 200kg




鬼瓦、格好良い~!



写真は3つとも個別で撮ったけれども、こちらの薬師寺のモノを掲載しておこう。解説に「全面から巻き毛が立ち上がる」とあって、確かに~。ところで、このデザインが何かを想起させるんだけれども、なんだっ気かなぁ??? でも梶尾真治『OKAGE』は、こんなイメージで読み進めていたなぁ。



お次は丸瓦の作り方!



こうやって作っていたのか。円筒形の木型を覆って、分割させるんだね。



工程ごとに丁寧に解説。



こちらは軒丸瓦の製作道具。



なるほど、なるほど~ですよ。



こちらが特別番組で放映された平成大修理の様子。気になるけど、もちっと観てから!



むむぅ~、瓦の手作り体験もちょっちぴり、いや、見学だけでも行ってみたいね。



見慣れた平瓦ですな。



で、上映コーナーの鑑賞!3部構成でしたよ。見応え十二分だった~。

・「千年の甍 -古代瓦を葺く-」(21分)
・「唐招提寺金堂~天平の技に挑んだ男たち」(24分)
・「大佛殿修復7年の記録」(24分)


鬼瓦がでかすぎでしょ!分割で製作して繋ぎ合わせている。全てを観終えて、ぷはぁ~、上映内容に満足満足♪でしたわ~。



「棟を積む」ですよ。こちらも上映にあったな~。うんうん、そことか大変なんだよね、と。



そんな瓦製作のあれこれ。



瓦を並べていくときも、色々と確認するポイントがあるんですな。



海上に訪問した際には、荷物だのなんだのと購入見送ってしまったのだけれど、¥300で売られていたカタログ。見ごたえあったし面白かったし、お礼の意味でも買わなきゃあかんかったなと。後日、R隊員に頼んで購入していただいた。改めてで、カタログ読んで、会場の解説では書いていなかったことも。むむむむぅ~、時間差でまた楽しんじゃいましたよ。