見学のススメ アリマストンビル(蟻鱒鳶ル)designed by 岡啓輔
 
個人で設計して建築する鉄筋コンクリートビルがあるとな!? 森岡書店さんのイベント企画で見学できるらしい!設計者の解説も聴けるらしい!そんな訳で、イベント企画に申し込んでやって来ましたよ。

  
向かう先は、通称と言うか名称「アリマストンビル」。漢字で書くと「蟻鱒鳶ル」。そして「三田ガウディ」なる別称も持っている建物なのだ。駅からテクテク歩いて行くと、途中の建物にて提灯沢山ありましたわ。阿含宗関東別院とのこと。何かイベントがあるのかな。



明かり灯って、なかなか良い感じ。


  
さてとで、やってきたアリマストンビル! この日はとても蒸し暑く、なだらかな坂道を登って来る間にも汗だくに(汗)。辿り着いたアリマストンビルは絶賛建築中ですよ! イベント始まる前の明るいうちにパチリ、パチリ!


 
こんな感じでアリマストンビル工事中。


  
安全第一ですよ。


 
ちょいと離れて、撮影してみた。


 
再び接近して撮影。これ、なんて書いてあるんすかね?アート作品の一部と言われれば、そうとも見えるけれど。


 
あれが、噂の(?)小売販売しているコンクリートだなっ!通常のモノより3倍、4倍も強力なのだとか。専門家より200年位持つんじゃなかろうかなんて言われているみたいだよ。


 
で、向こうに見えるは丹下健三氏の設計によるクウェート大使館!トランスフォーミングで動き出しそうな建物だよ!


 
で、振り返ると、本日の見学イベントに参加の方々が、全員集まったという感じ。


 
夕日を浴びたアリマストンビル。美しいわ~。遅れてやって来た岡さんのトークが始まりました。最近(?)、ラジオなんかでもトークをしているらしく、流れるようなトークが冴えわたりますわ。


  
冴えわたり過ぎて、トークが止まらないわ~と。途中、企画された森岡さんが、『そろそろ内部の方もご案内ただ来ましょう』という事で、ようやく内部へとぞろぞろ。小物が色々おいてありますね(笑)。


  
完璧、建築途中のビル内ですわ。先ずは地下室からご案内~てな事になりました。



本当、色々ありますわ~。蚊も沢山居るんだろうね(蚊取り線香あり)。



階段というか梯子降り待ちの時に、登り階段の方をパチリ。



こんな感じで梯子を下りて地下室へと。地下室、むわっと暑いわ~(汗)。地下には謎の物体が!? UFOでも呼び寄せるのかしらん。



天井見上げると不思議な模様が!? これは、何じゃろな~と思っていたら、全員地下室へ降りたところで、再び岡さんのトーク炸裂。UFO呼び寄せる?謎のアイテムから始まって、天井の模様についても。こちらの模様は、なんと、なんとで、お昼に食べているお弁当のプラスチックケースを押し付けて模様にしたんだとか。そんな訳だったのか~。




で、こちらの謎の物体は、天井の所に当てはめる計画なんだとか。山形県から持ち込まれた山葡萄の蔦なんだってさ。でしたか~。再び、岡さんのトークが冴えわたるっ。



ところどころで見かける石。これは地下を掘り進めていた時に見つけたモノなんだとか。処理するのに困ってしまったもんで、建物の一部として利用することにしたんだとか。今は、出てきたものは利用するの精神で作業しているんだとか(時に墓石も出てくるとか…)。当初、ビルを3年程度で完成させる意気込みでスタートしたのだけれども、地下を自分で掘り進めることになってしまい、作業していたら1.5年も掛かってしまったんだとか(笑)。その後も、色々あって、建物を格好良くしてやろう!てな事からも時間が掛かっているそうだ。


※羽田~成田のアクセスに伴う再開発で、アリマストンビルもその地域に入ってしまったのだとか。で、適当な建物だとぶっ潰されてしまう!という事から、ぶっ潰されないよう良いモノを作る!と言う考えで気合が入って今に至るというらしい。



虫取り編み…。蜂なんかが紛れ込んだときに使用するんだってさ。



地下室の説明を終えて、地上から2階、3階へと。



こんな階段を登って行きますよ。



現時点、屋上なる3階に出た。地下室と違って、風が涼しい~。窓枠箇所について、窓の施行は外注することにして、信頼できる建築家の人にお願いすることにしたのだとか。相当信頼されているのが伺える感じで、満面の笑顔で『お願いしたんですよ。どう、仕上がるのかが楽しみで』とおっしゃっていましたわ。



こちらの湾曲した柱。建築中に「3.11」の東日本大震災を迎えたのだけれども、こちらの柱がグワングワン揺れたんだとか。で、岡さん自身『これは、折れるのかぁ~!?』と見つめていたのだけれど(建物から避難することなく)、無事に耐え抜いたんだとか。専門家の言う通りで、強度評価あり、強度実績ありのコンクリートだったんだねと。 も1つ、建築中のコンクリート壁。時間経過の後に、新たにコンクリートのつなぎ目出来るところが気になったのだけれども、こちらは表面を磨いて汚れを取れば全く問題ないとのこと。『マジっすか?』。例え衝撃で壊れる事あっても、このつなぎ目でぽっきりいくことはないよ、と力強く断言していましたよ。




上にあがって来ましたよ。足元の穴は訳あって開けたんだとか(もともと完成された床だったけれども、後から穴を開けたとのこと)。その辺の理由は明確にされなかったけれども、大人の事情と言うか再開発がらみの件なんだろうね。




こちらを見ると、更に上階が作られる計画なんだろうなぁ。



最近は森ビルでも展示があったのだとか(森岡書店から本も出ていますしね!)。六本木から距離的にも、そう離れていないことから、六本木美術館で鑑賞を終えた外国人が、そのままこちらにやって来ることも多々あるんだとか。なかでもイギリス人が多いのだとか。高山建築で学んだところが影響してるのかなぁと(繋がりが自分には良く分からんでした)。最近ではBBCなんかも撮影できたらしいですよ(色々と注文が多かったみたい)。



建築作業で施行方法等悩むところもあるんだけれども…。『今の時代は良いですよ~』と。材料はホームセンターで揃えて、施行方法についてはアメリカ辺りの人がYouTube投稿しているから、非常に参考になる!とのことでした。



今現在の再開発計画では、立派なモノに仕上がりつつあるアリマストンビルはぶっ潰されることも無く、移築されるのだとか。潰されることなく良かったね、と言いたいところだけれども、元々、この立地にて設計した所も多々あって残念なんだとか。例えば、こちらの窓から見える景色なんかも考えながら設計していたのに、移築によって全然見える景色が変わってしまう、とか。



あまりの蒸し暑さに、かなりの体力削られるイベント参加でしたが…。岡さんトークは非常に面白く、楽しく有意義なひと時でしたよ。帰り道、辺りは暗くなって明かりの灯った提灯が更に良い感じに。さてとで、帰るとするか~。





バベる! 自力でビルを建てる男 (単行本) [ 岡 啓輔 ]

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21世紀建築魂 (建築のちから) [ 藤森照信 ]

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