参加のススメ 「アートテラー・とに~さんとロンドン・ナショナル・ギャラリー展」


相変わらずで緊急事態宣言が発令中により不要不急の外出が自粛される日々。世の中の、数々のイベントも中止されて…。国立西洋美術館で開催予定だった「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」も同様に中止(正確には延期かな)となりました。そこで、展示予定だった作品を、アートテラーのとに~さんが語るというオンラインzoomでのイベントが開催されると知って、おもわず参加をぽちっと。


イベント自体が気になって参加したのはもちろんなんだけれど、不特定多数の人が参加するzoomイベントってどんなのかなと言うのも気になった次第。STAY HOMEにてテレワークが開始されて、会社ではzoom会議なんてやったり、個人的にも仲間内でzoom飲み会にちょろっと参加をしたのだけれども、イベントものはどうかなと言った感じなのでした。

とりあえず、イベント開催時刻に合わせてzoomを立ち上げてミーティングに参加。合せて、解説のメモ用にメモソフト(秀丸)を立ち上げておくのでした。イベント開始時刻せまる! みなさん時刻で続々と参加、自分は、あれや、これといじくりまわしてみたりして。

イベント開始で、とに~さん語り出しました。とに~さん自身も、もちろん自宅からの参加なのだけれども、一応と言うことでスーツを着用されてましたよ(笑)。目立っていた黄色いYシャツは、こういったイベント用に購入したものなんだとか(着る機会が無くなったんだとか)。で、軽快なトークは、オンラインでも変わらずなのでした。本日の説明用に用意されたパワーポイントをスライドさせながら、語ってくれました。ピックアップする作品に苦労したそうですが、その選出作品を軽快に解説してくれました。



 
最初に紹介してくれたのは、フランシスコ・デ・スルバラン。絵画は『聖マルガリタ』(一応オイルペイントぼかしあり)。聖マルガリタの背後には悪魔が化けた竜がいて、総督の求婚を拒んで牢屋に入れられるも、意志を貫いたまま処刑されてしまうという話で、信仰心を貫き通したという美談なんだろうね。


フランシスコ・デ・スルバランはヘッドハンティングされるくらいに力量ある画家で、一世を風靡するも、段々と落ちぶれてしまったとのこと。ちなみに、右側の写真は同じく『聖マルガリタ』をテーマに、マルガリタと竜が描かれているもので、全然描写が違っておりましたよ。ハンマーで力強く鉄槌をかまそうとしている豪傑なマルガリタがあったりして(笑)。

Wikipediaより
フランシスコ・デ・スルバラン(Francisco de Zurbaran, 1598年11月7日 - 1664年8月27日)は、バロック期のスペインの画家。スペイン絵画の黄金時代と言われる17世紀前半に活動した画家であり、宗教画、静物画に優れた。




こちらは同じくスペインの画家で、バルトロメ・エステバン・ムリーリョ。一躍有名になったおかげで、スルバランが失墜してしまったのだとか。人気の理由は、少年を可愛らしく描くところだったんだとか。その頃の画家は、壮年またはそれ以降の年齢を対象としていたんだとか。そうすると、どうしても加齢臭漂うおっさんになってしまうけれど、少年だと若々しいですからな。作品は『窓枠に身を乗り出した農民の少年』。


Wikipediaより
バルトロメ・エステバン・ペレス・ムリーリョ(Bartolome Esteban Perez Murillo, 1617年12月31日 - 1682年4月3日)は、バロック期のスペインの画家。17世紀のスペイン黄金時代美術の歴史を代表する画家である。甘美な聖母像や、愛らしい子どもの絵を数多く手がけた。




こちらもスペイン画家のディエゴ・ベラスケス。作品は『マルタとマリアの家のキリスト』。主(キリスト)が現れて、姉妹の姉が主を迎えるための色々おもてなし準備をして、妹が何もしないを見て不満を口にするのだけれども…。主からは、ありがたい話を聞いている妹の方が正しい行いをしていると言われてしまうのだとか。なんだそりゃ???なのだけれども、もっと深い意味があるのかもしれないので、諸説をググってみてくださいな(あれやこれやと忙しなくすることへの忠告と言う話も)。


Wikipediaより
ディエゴ・ロドリゲス・デ・シルバ・イ・ベラスケス(Diego Rodriguez de Silva y Velazquez, 1599年6月6日(洗礼日) - 1660年8月6日)はバロック期のスペインの画家。エドゥアール・マネが「画家の中の画家」と呼んだベラスケスは、スペイン絵画の黄金時代であった17世紀を代表する巨匠である。




こちらはイギリスの画家で、ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー。作品は『ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス』。光の描き方に悩みぬいた人で、作品の発表当初は斬新さゆえに酷評もされたのだけれど(石鹸水と水漆喰で描かれたなどと酷評された)、実力が認められて大御所となり、ターナー賞と言う、賞の名前にまでなったのだとか。


絵画には色々描かれているらしく、赤枠の箇所にはポリフェモスがこそっと居るらしいのだけれど、分かりませんわ…。他にも精霊がいたりするらしいのだけれど、元々もやっと描かれていることもあり、良く分かりませんな。

Wikipediaより
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(Joseph Mallord William Turner、1775年4月23日 - 1851年12月19日)は、イギリスのロマン主義の画家。




とに~さん一押しだそうです、イタリアの画家でカルロ ・クリヴェッリ。作品は沢山の人が描きまくっている『カルロ ・クリヴェッリ』。こちらの絵画は、とにかく細かく描かれていて、羽の感じ、大理石、レンガetcとびっしり緻密に描写。そして、空からは謎の光線がビーッ とマリアを照らす(打ち抜いている訳ではないよね)。


それほど知名度がない画家なんだけれども、技量はぴか一。だけれども、彼が人妻を連れ出してしまったことから、ヴェネツィアを追放されてしまったのだとか。それ故に、知名度がないのかなと、だそうだ。

Wikipediaより
カルロ・クリヴェッリ(Carlo Crivelli, 1430年頃? - 1495年)は、イタリアのルネサンス初期の画家。




言わずと知れたクロード・モネ。作品の方も言わずと知れた『睡蓮の池』。いったい、いくつ作品があるのよと(200点以上なんだとか)。 ポーラ美術館にもほぼ同じものがあって、違いは橋の左側が木に覆われているか、いないかなんだってさ(どうでも、ええわ!と)。


こちらの橋は、モネが自分の庭に作らせたもので、なんと、なんとで日本の亀戸天神にある太鼓橋を作らせたんだとか。日本絵画「浮世絵」も世界の画家に影響与えておりますな。

Wikipediaより
クロード・モネ(Claude Monet, 1840年11月14日 - 1926年12月5日)は、印象派を代表するフランスの画家。代表作『印象・日の出』(1872年)は印象派の名前の由来になった。




こちらも言わずと知れたフィンセント・ファン・ゴッホ。そして、『睡蓮の池』ほど、作品枚数が溢れてないけれども、7点の作品が描かれている『ひまわり』。花瓶に入っていない向日葵もあって、それを含めるともう少しあるんだとか。


日本にあるゴッホの向日葵と言えば、損保ジャパン東郷青児美術館のものが有名だけれども、かつては日本にもう1つあったんだとか。兵庫の芦屋にあったのだけれども、第二次世界大戦によって焼失してしまったんだとか。当時、2万円で取得したと言われる『ひまわり』。美術的損失に経済的損失はとても大きい…。

ちなみに、ロンドン・ナショナル・ギャラリーのものは、実際の向日葵を見て描いたと言われ、損保ジャパン東郷青児美術館のものはそれを見て描いたと言われているんだとか。絵のタッチが全然違っていて、ロンドン・ナショナル・ギャラリーのものは、生花だけに急いで描かれたんだとか。なるほど、そーゆー違いによるタッチの差でしたか。

Wikipediaより
フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホ[注釈 1](Vincent Willem van Gogh、1853年3月30日 - 1890年7月29日)は、オランダの実在した人物。ポスト印象派の画家。



  
この辺は、Zoomの表示機能をいじくりまわしてみたりして。参加者パネルを出してみたり、チャットボックスを出してみたりと。会社の会議でもそうなんだけれども、カメラを使用している場合で、発表者の資料に集中していると気が抜けた顔を表示されていたりして、(失礼ながら)クスッと笑ってしまったりして。


それって、普通の対面会議でも参加者の表情を知ることが出来るのだけれど、Zoomの場合は、油断する割合と言うか程度が大きいのだろうなと。自分がプレゼン画面をフルスクリーンで見ていても、他の人は参加者画面も表示しているかもしれないし、自分の画面と同じものを全員が見ている訳じゃないんだよね。ついつい、撮影されていることを忘れてしまうよね。



  
こちらはヤコポ・ティントレット(本名ヤコポ・ロブスティ)の『天の川の起源』。興味深かったのが、右側写真で鷲が足に掴んでいるもの(鷲はゼウスが姿を変えたもので、雷は鷲が運ぶとされていたんだとか)。雷ってば、昔の欧州ではこんな形でイメージされていたんだね。時と場所が変われば、全然違うものになるんだなと。しかし、この雷ってば、蟻か何か、昆虫にしか見えないわ!


Wikipediaより
ティントレット(Tintoretto, 本名:Jacopo Comin (Jacopo Robusti), 1518年9月29日 - 1594年5月31日)は、イタリアのルネサンス期の画家。師匠のティツィアーノ、そしてヴェロネーゼとともにルネサンス期のヴェネツィア派を代表する画家。ティツィアーノの色彩とミケランジェロのマニエリスムの形体を結びつけ、情熱的な宗教画を描いた。




最後は皆で記念撮影をして無事に終了~。そのまま、オフ会へと。



今回、Zoomでのイベント参加して思ったことは、パソコンでの参加なのでZoomを立ち上げて、横でメモ帳ソフトを立ち上げておけば、メモが取りやすいと言うこと。そして何より、画面キャプチャーが利用できる!Zoomの記録モードは主催者側に委ねられるだけれども、画面キャプチャーであれば取得できますよと(動画も別アプリケーションで録画すれば、できちゃいそうだけれど)。

ところで、今回のイベントでは解説をメモ帳に打ち込んでいたのだけれど、気分は会社での議事録取っているかのようでした(必死のタイピング)。これってば音声を記録しちゃえば、その負担も減るよね。音声も映像も簡単に記録できてしまうので、そうすると、録画や二次開示など、増々もって個人の良識に委ねることになるね、と。

何はともあれ、初めての不特定多数参加型のZoomイベントに参加してみて、十分に満足する内容でした。リアルなイベント参加でよくある声が聞きにくいとか、手持ちのパネルが遠くて見えにくいとか、そんな問題は全て解決! メリット多数なのでした。最近はセミナーや研修もあちらこちらでオンライン開催。今後は、アプリケーションに色々な機能が追加されて、より便利なモノとなるでしょう。素晴らしです。そう言えば、今回は日本だけでなく、海外からの参加者もいらっしゃいました。

補足:オンラインイベントについて強いて挙げるデメリットは…。場所集合して解散するスタイルでないので、会場からの帰り道とかで知り合いになったり、連絡先を交換する機会が無くなってしまうかなと。でも、イベント後のオフ会があったりもするので、その場が、そう言った機会となるのかな。コミュニケーション能力と言うものが、段々と変わったモノになっていくんだろうね。そして、自己紹介のためのSNSやブログが自己紹介のための必須資材となるのかな。




 

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