101展示室:ヨーロッパ近代絵画の部屋 「印象派の時代、絵は居間に飾られて見られていた」という解説に、確かにと思った。制作していた画家は、後々に美術館に展示されるなんてことを考えていたのかな?と思ってしまったよ。いくつかの作品が展示されているけれど、ピカソの『肘掛椅子に座る女』は、やはり???な感じ。芸術って難しいっすね。ちなみに、シャガールの絵は、素人の自分でも、これはシャガールの絵だなと分かる色使いとタッチが特徴的。これって、凄いことだなと感心してしまったよ。 |
102展示室:レンブラント・ファン・レインの部屋 一番小さな展示室。レンブラント・ファン・レインが描いた肖像画が1点だけ展示されている、この作品のためだけの部屋。壁のオレンジと絵画、そして部屋の大きさが見事にマッチしていて、絵それ自身と部屋の雰囲気がとても印象的だった。都心の美術展なんかだと混雑した中で鑑賞せざるを得ないけど、ここでは専用室にて一人贅沢にゆっくりと鑑賞することもできるのが嬉しい。 |
103展示室:彫刻の部屋 コレクション企画のスペースとして設計されたとのこと。5カ所の小窓は空間の連続性に変化をもたらし、企画に応じて採光の量を調節できるという。展示の1つ、コンスタンティン・ブランクーシの『眠れるミューズ II』が印象的だった。この展示室の各作品は入り口から入って、後ろ向きに配置されている。その作品の形状、置き方の効果によって、思わず興味惹かれて、作品の表に回り込んでのぞき見したくなってしまう。 |
110展示室:日本画の部屋 西洋画を見てきたので、日本画でビシッとモードの切り替え。一番印象的なのが橋本関雪の『木蘭』。題材が『木蘭詩』という事で中国のモノを題材に扱っているところが他の作品と雰囲気を異にしている。葉が舞い落ちた冬枯れの状態で色彩に乏しいけれど、女性の服の青と兜の赤が際立っていた。後は女性の表情と、従者(?)の情景から想像する物語といったところでしょうか(詩を知っていると、その辺が分かるのかな?)。 |
104展示室:前衛美術の部屋 マレーヴィッチ、カンディンスキー、エルンスト等の作品を展示。面白かったエピソードは、マックス・エルンストが居候をしているときに、支払うお金がないという事から、居候の家の中をあちこち絵を描いてあげたという。しかし、家の持ち主が変わって新しい家主が来た時に、数々の作品を気持ち悪いと言って取り外したり、上からペイントしてしまったそうだ。 マン・レイの『赤いアイロン』とかは、単なる道具にしか見えず、どこが作品なのか自分の感性では理解することができなかった…。 |
105展示室:ジョゼフ・コーネルの部屋 宝箱と言うか、夏休みの自由研究と言うか、そんなコーネルの作品を展示している部屋。展示室は彼の作品の1つであるオルゴールの音が、小さな音色で流れている。音色は作品劣化を避けるために、録音したものを流しているそうだ。この辺になると、どこから芸術として認められて高額取引になるのか、???である。自分(さすがになので)、もしくは美術大の学生が作る作品とどこが違うんだろうなぁ???違いが分かる人には、何か決定的な違いが認識できるのかな? |
106展示室:マーク・ロスコの部屋 変形七角形のマーク・ロスコの作品専用展示室。「自分の作品だけで一室を満たす」という高慢な(?)作者の意向に沿って、あつらえられた部屋となる。正直(パッと見)単調なその絵画の芸術性を自分には理解することができなかった…。それよりも、部屋に設置されている六角形のソファが気になった。特注(?)と思われるそのソファも高額なんだろうなぁと。薄暗くしているその部屋は、城の地下室に入り込んだかのような、そんな感じでした。 |
200展示室:バーネット・ニューマンの部屋、あるいは抽象表現主義の部屋 もともとニューマンの『アンナの光』を展示していた部屋。色々と苦しい財政もあって、作品を手放して空いた部屋に展示されているのは、ジャクソン・ポロック、アド・ラインハート、デイヴィッド・スミスのもの。大きな部屋に空間をぜいたくに使って作品が配置されてました。 |
201展示室:フランク・ステラの部屋 フランク・ステラの初期作品から、各年代の代表作が連なって展示されている。そして、展示室は巨大で、まるで体育館にでも居るかの様。各展示室の入り口には付箋紙でコメントすることができるのだけれど、他の部屋同様、興味深いコメントが沢山あって、思わず笑ってしまったよ。やっぱり、作品から受ける印象は人それぞれだね。 |
202展示室:絵画の部屋 作品展示に限らず、講演会やコンサートなども考慮されて設計された部屋とのこと。絵と言うか、デザインと言うか、落書きと言うのか…。改めて、芸術って難しいっす!てな感じ。とりあえず、気になる芸術家は「トゥオンブリー」と言っておけば、ちょいとツウぶれるとのことで覚えておこう(学校にある黒板で誰かがチョークを引いたようにしか見えなかったけど)。 |
203展示室:企画展の部屋 2008年に増床された部屋で、特定の作品を想定せずに、企画展のために柔軟な展示ができるよう設計されているとのこと。訪問した時は、中央に配置されたパナマレンコの『人力飛行機』が存在感抜群の大きさを放っていました。本気か冗談か、その飛行機はとても飛べるような代物ではなかったです(それだけは分かった)。 |
茶室 元々、社長専用室として利用されていた所を茶室として一般開放したとのこと。茶室から見える景色はなかなかのもので、さすが社長専用室として利用されていただけのことはある。この日は混雑していて、利用できず(残念)。 |