鑑賞のススメ 野口哲哉展@練馬美術館+清麿展@根津美術館


展示品の写真を撮っていないので、掲載する予定なかったのだけれど、あまりに良く、お勧め展示会だったので掲載してみる。


【会期】平成26年2月16日(日曜)から4月6日(日曜) ※大雪により18日(火曜)からの開催に変更になりました。
【休館日】月曜日
【開館時間】午前10時から午後6時※入館は午後5時半まで
【観覧料】一般500円、高大生および65歳から74歳300円、中学生以下および75歳以上無料、障害者手帳をお持ちの方(一般)250円・(高大生)150円、団体(20名以上)一般300円・高大生200円※無料、割引の方は確認できるものをご提示ください。
【主催】練馬区立美術館/朝日新聞社


 
場所は西武池袋線は中村橋駅のすぐそばにある練馬区立美術館。展示は野口哲也の『武者分類(むしゃぶるい)』 だ。ちなみに、美術館訪問前にnukumuku へと買い出ししたのは言うまでもない(場所が移転して駅に近くなっていた!)。



美術館内広々、天井も高く気持ち良い。



チケット買っていざ!ちなみに、本日は学芸員さんの解説つきでした~。学芸員さんは、1つ1つの作品について愛情と自信を持って面白おかしいエピソードとともに解説!


=== 図録を購入したので、そちらで軽く紹介 ===



エヴァンゲリオン展では我慢したけど、図録をついつい買ってしもうた~。



最新作の澤村大学!歴史好きのツウには通じる武将で信長、秀吉等からも一目置かれる武将だったとか。



『誰モ喋ッテハイケナイ』(左)は、遠方からの照明が良い感じで当たってて、作品の良さが2割増しでgood! 『Talking Head』(右)は若者の兜を見上げる表情が何とも言えない!これにまつわるエピソードがまた面白い!



『Shoulder bag and Sneaker SAMURAI』。これは野口さんが買いそびれたスニーカーと所有の鞄を着せているという。本日、偶然にもお会いした野口さんは、確かにこちらの鞄をかけていらっしゃいました。



全ての作品を見終えて満腹・満足してお土産コーナーを覗くと、学芸員さん熱くセールストークした合金人形が。説明を読むと『・・・作家自ら特殊塗料の塗布を施し・・・多大な犠牲を顧みず拵えられた記念的作品・・・』とある。野口さん自ら夜なべして作成していると聞いてはいたが、改めて見ると笑ってしまい、かつ、その出来栄えに感心してしまう。



作家自ら塗布された人形と(左)、成型そのままの人形(右)がある。買うなら、もち、野口さん自ら塗布されたものでしょ~。こちらは野口さんが嫌になるまで作られるという噂もあって、いずれ生産されなくなるやも、なのである。



接写撮影!もちろん、夜なべで作成されたバージョン!いや~、良くできてる。



美術館隣に新設されたレストラン(月の風)とやらに行ってみた。



店内広々、開放的にして、良心的価格で、お味も◎なgoodなレストラン。



中村橋駅への帰り道に、ふと見上げると垂れ幕が『武者分類』であった!



戦国・武士繋がりと言うことで、甲冑から刀剣へと。
たたら操業やら、刀剣博物館を訪れた自分としては、行かないわけにはいかない!



ということで、既にロストテクノロジーと化して品質・美術的価値が無くなってしまったという江戸時代の刀剣。そんな時代の中で、独学で刀剣づくりを学び、江戸時代にあって価値を認められている清麿の刀剣。清麿は妻子を捨てて刀剣の道に入るという、かなりのクレイジーにして生粋の刀剣おたくだったらしい。


【会期】2014年2月26日(水)~4月6日(日)
【休館日】月曜日
【開館時間】午前10時~午後5時(入場は午後4時半まで)
【観覧料】一般1200円、学生[高校生以上]1000円 *中学生以下は無料
【主催】根津美術館


ってか、その前に根津美術館の通路が雰囲気良く、振り返っての撮影(パチリ)。



館内入ってチケット購入。いざ、清麿展へと!


相変わらず、刀剣については良く分からなく、その素晴らしさが理解できなかったのだけれど・・・。それでも素人目に見ていて際立っていたのは、刃文の様子。こんな意図的な刃文を造り出せるものなのかと。全てを刀剣に捧げて、それを可能としたのが清麿のようだ。その刃文を見ていると、強めのライトを浴びた反射と相まって雲間から覗く太陽を見ているかのような感じがした(こんなの思い出した )。そんな清麿の刃文は、リズミカルとも表現されている(「刃紋」って思っていたら、パンフレットには「刃文」と書いてあった。でも、ネットで見るとどちらも使われてるみたいだな。)。

地鉄について良質玉鋼で鍛造された刀剣を、ある人は、見た目の輝く美しさからシルバーアクセサリーの様だと表現していた。自分は、その地鉄の美しさがハイテンに塗り重ねして美しく仕上げている高級自動車のボディーに通じるものを感じるよ。


庭に出てみた。



子供がいたずらで、枝を穴にぶっこんだと思いきや、こーゆーものであった。



根津美術館でホットな話題と言うことで、先日完成したばかりの隈研吾によるベンチ。



お土産コーナーを覗いてみたら、刀剣折り畳み傘が!お値段もお安く、お買い得!ところで、刀剣ものの展示会では全国の刀剣マニアが押し寄せる。いや、遠方で押し寄せられない人たちが多数。そんな人たちはせめてと言うことで図録だけの購入を申込みし、それが殺到して瞬く間に売り切れてしまうという(凄いな・・・)。



んで、帰宅して袋から取り出したるは、野口さん自ら夜なべした造られたという合金人形~! ロケットマンホバリングマンで、どちらを購入するか迷ったけど、今にして思うと両方買っても良かったか!? ってか、購入した袋に書いてある説明書きを読み進めるのも、また面白し。



初めて訪れた練馬区立美術館。駅からも近いし、お気に入りのnukumukuもあるしで、思わず再訪したくなる場所だ。で、今回の野口哲也展は非常に興味深い作品で、かつ学芸員さんの解説付きと言う贅沢にして楽しい鑑賞となった。そして、驚くべきことは入館料のお値段。これだけの作品をこのお値段で開放するなんて、素晴らしいです!震えるほどの素晴らしい作品を、このお値段で観られる、超お勧め展示会『武者分類』。これぞcool Japan!ですな。
※今回の展示は個人蔵のものをかき集めて開催にこぎつけたので、今後同じものが見られる保証はない!