見学のススメ THE 世界一展@日本科学未来館


『THE 世界一展 ~極める日本!モノづくり~』の夜間特別展覧会とやらに参加してみた。


場所  :日本科学未来館
企画展 :「THE 世界一展 ~極める日本!モノづくり~」
開催期間:2013年12月7日(土)~2014年5月6日(火祝)


受付を済ませると、こんなパンフレット頂きました。



『THE 世界一展』とは、日本が誇る「世界シェアNo.1」「世界only 1」 を紹介しようというもの。



世界に誇る日本のNo.1やonly 1ってたくさんあるんです。こんなものや、あんなもの。本日の企画時で204点ものアイテムが展示。そんなアイテムを『宝』に見立てて、『宝船』がイベントパンフレットに描かれている。宝船に載せる宝探しの手掛かりは…。(なんだか、ホットな流行語的なものも混じっているけれど、そんなお宝をどーんと6つのブースで紹介。cool Japanを見てみよう!)


【宝探しの手掛かり】
 一、技の伝承
 二、自然との共生
 三、こだわり
 四、もったいない
 五、おもてなし

【各ブース紹介】
 1.源(みなもと)
 2.日本を変えた、世界を変えたイノベーション
 3.発見!世界一ライフ
 4.潜入!世界一ファクトリー
 5.未来~つなげ、ビッグプロジェクト
 6.みんなでつくる世界一



■ ■ ■ 源(みなもと) ■ ■ ■


先ずは、「技の伝承」と言えば、本年がちょうどその年に当たる式年遷宮@伊勢神宮。世界を見渡しても、成果物ではなく、そのプロセスが受け継がれていくものって珍しいよね。20年ごとに繰り返されるその神事によって技術は伝承されて1200年超も脈々と受け継がれてきた。



お次は「もったいない」思想による『裂織』。これはボロボロになった着物や布をほぐして糸にし、再び織り上げるというもの。その隣には「こだわり」として、高級自動車に利用されている竹製のステアリング組み木による自転車



見た目のインパクト大にして、皆が撮影するお宝の組み木自転車がこちら。単なる飾り物ではなく、木製による”しなり”により機能性も◎な製品なのだとか(レースでも好成績だとか)。



お次は「自然と生きる」として、たたら製鉄による玉鋼を用いての太刀。キーワードとのつながりがイマイチ理解できなかったけど、日本が世界に誇る日本刀(実際にはロストテクノロジーとして、古の日本刀に並ぶものは造れなくなってしまったのだけれど)。



新旧対比。左が玉鋼で、右は超高純度鉄 と呼ばれるもので(99.996%だとか)錆びずに割れにくい性質をもつという。




■ ■ ■ 日本を変えた、世界を変えたイノベーション ■ ■ ■


お次のブースは世界を変えた懐かしのアイテム!



これや、あれや、それ!本やテレビの世界で見聞きするものが陳列されている(炊飯器の使い込みっぷりが印象的だった)。




■ ■ ■ 発見!世界一ライフ ■ ■ ■


四季の屏風に、色の見本帖と和菓子の見本帖。四季に合わせて、旬なものを提供するといった感じかな。日本の四季の素晴らしさは、ちょっとした海外旅行でも感じるし、海外生活する人も良く言うこと(単調な気候は飽きるらしい)。



こちらはチェーンレスコンベア。下がフラットなので指を挟んだりする危険性が無いとのこと。



こんな感じで台車の様なものに乗せて物を運搬する。この仕組みって、むか~し、ゲームセンターの競馬ゲームで見たぞっ。チェーンレスコンベアを流れるアイテムも、もちろんお宝もの!マカロンは何が凄いんだろう???



こちらは味覚センサーにて味を数値化してしまう機械、味覚センサ!凄いものを作り上げてしまうよね。初めてその存在を聞いた時には、『なんじゃそりゃ?数値化って意味わからん』と驚いてしまったよ。



こちらはイカ釣りマシーン(はまで式全自動イカ釣り機)。匠の技をプログラム化してイカをバンバン釣り上げる代物らしい。食卓に並ぶイカの、そのほとんどがこの機械で釣り上げられているとか。イカ釣り漁船 にこんなもの載っていたかな???



こちらはスケルトン自動販売機。横から中身を覗くことって、そんな機械も機会もないよね。



ゴゴゴゴーッと、その前面を開けると飲料補充の時によく見かけるその光景が。世界には自動販売機が溢れているけれど、冷温両方備えているのは日本の自動販売機だけなのだとか。中のロットはしっかりとパーティションで区切られていて保温・断熱バッチリ。



こちらでは実際に体験して購入時の動きと、補充時の動きをスケルトン通して確認することができる。自動販売機はロットが空っぽの状態になるのを避けて、補充を行っているのだとか(最後の1つを保持して補充)。その理由はいくつかあるのだけれど…、聞いて、なるほどね!というものであった(答えは科学未来館にて!)。



おなじみのファスナー。ファスナーと言えば、YKK。着ている服のファスナーを見ると、そのほとんどがYKKだね。その種類は大きく3つあるというけれど、どれどれ、ふむふむと。これを機会に、ちらっとYKKのHPを覗いてみたら、ファスナーのあれこれに豆知識とディープ過ぎる!



こちらは、ちゅら海水族館やドバイモールで使用されているアクリルパネルのアクアウォール。これは9枚(だっけかな)を特殊接着剤で重ね合せて、厚さ65mmに成形しているのだとか。重ねてるの分からない程クリア!



驚いたのが、こちらの(名前長い!)マルチ・セル・マイクロトランスデューサー・アレ(平面波スピーカー)。スピーカーの横に行くとほとんど聞こえないその音は、正面遠くまでくっきりと音を伝える代物だ。



先日、隊員Bに誘われる藍染めの方を体験してきたけど、こちらの江戸小紋も気になるところ!



こちらは海洋堂のフィギュア! あれやこれやと懐かしいものの中に、岡本太郎記念館で見たあの人形も!



初音ミクまで!色々な歌をコンピューターに歌わせることができるのは画期的なことだったらしい。



タカラトミーのトミカも!(正式名称「トミカ」と言うんだね)。この勢揃いっぷりに、子どもだったら興奮もの間違いない!



そしてエコパーク&エコサイクル!通りがかることはあるけれど、未だ使ったことないエコサイクル、利用してみたい!



お次は男子でなく、女子が喜ぶウェディングドレス。ギネス級の13,262個もの真珠を縫いつけた純白ドレス!



で、こちらがミキモトの真珠。困難な養殖真珠を成功させた御木本氏に、エジソンが賞賛の手紙を送ったという。かのエジソンが実現できなかった研究はダイヤモンドの生成と真珠の生成と言うほどのものだったとか。



世界が驚き、愛し、求める日本の繊維製品。左から、アクリルミンキー加工なるものでミンクの様な手触り感を実現させている一品。隣は、モヘアストールでアンゴラ山羊の毛の原料1gを長さ52mにまで伸ばしたもので作り上げたとか!そして、髪の毛の1/5の太さの糸で織り上げた天女の羽衣と、1/6の太さの糸で織り上げた妖精の羽。その着心地、体感したい!




■ ■ ■ 潜入!世界一ファクトリー ■ ■ ■


こちらも世界が驚き、愛し、求める日本の和包丁。とある刃物屋さんでは海外注文がわんさか舞い込んできて、物凄い納期待ちとなっているとか。こちらのブースは和包丁に始まって、ハイテク製品へと宝物わんさかあり過ぎて、とても見きれなく、撮りきれなく…。ガイドの方が宝物に対する敬い、誇り、愛着心を持って解説をしてくれる。その熱意は、勢い余って最終的には売りつけられるのではという程であった(笑)。



ずらり陳列された電気工具に、機械工具。工具には疎遠なため、その凄さが分からないのだけれど、防衛庁や国鉄の指定銘柄にして、トヨタやトヨタF1チームでのパートナーとして存在したとか(凄いっ)。



組み木自転車と並んで、その存在感抜群なのが打ち出し板金にて造り上げたバイオリン!匠の技にて叩き上げたバイオリンの音色はいかほどに!?(オープニングセレモニーで実際に演奏されたそうです。こちらに内部リハ 様子も)



リニアモーターカーでも使用される超伝導ケーブル と、新幹線用に開発して採用され、その抜群の有用性から諸外国の高速鉄道に始まって、その他分野で採用されまくっている、緩まないハードロックナット!



極小の加工技術を覗く!一般的な機械と工具で削り出したというのだから、驚き!



お次はプラスチック製のオオクワガタフィギュア!その小ささに、昆虫大学のツノゼミ思い出しちゃったよ。




■ ■ ■ 未来~つなげ、ビッグプロジェクト ■ ■ ■


その風景、佇まいが格好良い、チリのアタカマ高地で2013年3月から運用開始されたアルマ望遠鏡!



ウルトラマンシリーズのように、いつの間にかシリーズ盛り沢山な日本の新幹線!全種類が揃って、鉄道マニアにはたまらない!模型を陳列した熱血セールスマン(失礼!)さんも、興奮しながらの作業だったのでは!?並べる順番とか、絶対検討してるよね。



新幹線とスカイツリーにまつわる物語を眼鏡かけて立体映像として視聴。




■ ■ ■ みんなでつくる世界一 ■ ■ ■


奥の撮影場所で拍手の映像を撮ると、みんなと一緒に称賛の拍手を送ることができる!




最後はGeo-Cosmos の特別実演。



頭上に浮かぶ地球も良いけれど。



ガラスに映し出される地球もまた良し。



皆、その地球を見上げる(向こうにポジション取れば、頭上の地球とガラスに映る地球を一緒に眺められたな)。



特別実演は地球の1年(四季)と地球の鉱山(高山?)に、夜の様子(先進国は総じて明るい)。



久しぶりに訪れた 科学未来館。訪問目的の『世界一展』に展示される200点以上のお宝は、見応え十二分にして全てを見切れていないのに、あっという間に時間が過ぎ去っていく。それほど、驚きにして興味深く、魅惑の宝が陳列されていた。ここに掲載しきれなかったエンジン(CVCC、ロータリー、ハイブリッド)や痛くない注射針、オリンピックのウェアetc、etc…。そんなお宝を生み出す日本って凄いなというのと同時に、お宝探しをしてかき集めてきた企画関係者も凄いぞと(お宝超満載)。
来て、観て、触って、そのお宝にcool Japan発見なり。まさに世界No.1, only 1の世界一展ですな(見学、超お勧め!)。